今回のSpecialでは、PCカンファレンス初の試みである「ラーニングスタジオ」の報告を掲載します。ラーニングスタジオは同時刻に、8つのテーマでパラレルに展開されました。ご自身が参加したスタジオはもちろん、他のラーニングスタジオについても“創造する学び”の一端をお楽しみください。

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企業をしらべれば人生が変わる

西野嘉之 (産業能率大学客員教授,ユーレット株式会社代表取締役CEO)


2017PCCラーニングスタジオ「企業をしらべれば人生が変わる」(西野嘉之 産業能率大学客員教授,ユーレット株式会社代表取締役CEO)

「企業をしらべれば人生が変わる」と題して、有価証券報告書などの企業情報をまとめたユーレットをご紹介し、スマホやPCで一緒に見ながら情報の順位と配置の重要性を体験して頂きました。


さらに、トヨタ自動車を分析し、250文字で概要「自動車業界の現状から、トヨタ自動車の課題と、将来について考察してください。」をまとめることを冒頭と最後に行い、企業を調べるポイントとそのプロセスを理解することで、どれだけ自分の概要が明確になるかを体験して頂きました。

ポイントは3つありました。第一に、第三者にわかりやすい文章構成で書く事を目指すということです。ある一つの論文の概要を例とし、「背景」「課題」「提案」「その効果」という構成で考えることの重要性を説明しました。これは大学のレポートや論文、あるいは社会に出てからも、シンプルに短く書くことの重要性とその難しさを、ご自身が冒頭で書いた文章と比較することで、セルフチェックをして頂きました。

第二に、結論から考え、どのくらい先の未来を結論とするのかが重要であることを示しました。結論として、そもそも4つのタイヤがついている車を想定するのか、あるいは空飛ぶ車まで想定して概要を書くのとでは、解決すべき「課題」が変わってくるからです。

第三に同業他社や、異業種の有価証券報告書の「対処すべき課題」を人間が比較する方法と、人工知能によって4000社を比較する方法をご紹介し、人口知能が人間に置き換わるのではなく、将棋の棋譜のように人工知能にデータを与えれば、人間が想像しきれない値を出し、人間が解釈することで新たな発見があることを体験して頂きました。

最後に、もう一度トヨタ自動車の概要を250文字で書いて頂き、2時間前にご自身で書いた概要と比較して、どの程度改善されたのかを考察して頂きました。さらに、一例として私の回答をご紹介して、ご自身が書かれた概要と比較して評価して頂きました。

終了後にアンケートを記入して頂きました。その結果、ほとんどの方に「非常に満足」で量も「丁度」良かったとご回答頂きました。時間に限りがありますが、もう少しPC環境の良いところでさらに手を動かしながら出来るとさらに効果が出ると感じました。

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