書籍情報

書籍名
最新ICTを活用した私の外国語授業
著者 吉田晴世・野澤和典
発行元 丸善プラネット
体様 A5判227頁
発行日 2014.3.20
ISBN 978-4-86345-197-1
価格 本体 2,500円 + 税
購入方法 書店で購入できます。


はじめに

デジタル・ネットワーク技術の開発と急速な普及により、幼少の頃からデジタル情報機器に慣れ親しんできているデジタル・キッズも若者たちにかなりの割合を占めつつある。そのような日々進歩するデジタル世界に追随するように、グローバルな知的人材養成に欠かせない外国語教育の分野でもICTを活用するべく環境整備が進み、ICTを活用した授業が様々なスタイルで展開されてきている。本書は、最新のICTを活用した外国語授業に関する理論と実践経験をまとめたもので、初等・中等・高等教育における外国語授業の実践報告が大半を占めており、現場の教師たちに役立つ内容が盛りだくさんである。

目次

[理論編]

  1. 第1章 外国語教育におけるICTの役割
  2. 第2章 e ラーニング

[実践編]

  1. 第1章 m-Learning (Mobile Learning) の事例
  2. 第2章 ICTを活用した2年間を一貫した大学英語教育の取り組み
  3. 第3章 Capture, Upload, and Share -タブレットで記録した活動をネット上で共有・評価するためのMoodle用モジュールの活用-
  4. 第4章 大学英語教育とオープン・エデュケーション
  5. 第5章 英語を専攻する大学生のためのe-Learning 英語教育
  6. 第6章 臨床検査技師養成における携帯情報通信端末利用教育と英語教育の必要性と教育プログラムの開発
  7. 第7章 学習者が投稿した英語表現サイトを使ったアブストラクト・ライティングの指導と分析
  8. 第8章 中学校におけるICT活用事例
  9. 第9章 小学校外国語活動の現状
  10. 第10章 話して演じて振り返る -iPadが支えるドイツ語アクティブラーニングの一例 -
  11. 第11章 PDFとEPUBによる音声付き中国語教材について
  12. 第12章 コロケーション習得を目指したPC・タブレット用日本語学習支援システムの開発
  13. 第13章 日本語教育におけるeポートフォリオ・システムの活用-アカデミック・リテラシーの養成を目的とした日本語クラスの実践例-
  14. 第14章 グループウェアを活用した日韓交流学習の実践
  15. 第15章 韓国語授業におけるICTの活用事例
  16. 第16章 EPUBと電子語学教材の未来

書籍情報

書籍名
ひと目でわかる最新情報モラル [第2版]
ネット社会を賢く生きる実践スタディ
著者 大橋 真也, 森 夏節, 立田 ルミ ほか
協力 CIEC
発行元 日経BP社
体様 A5判 96頁
発行日 2011.12.12
ISBN 978-4-8222-9507-3
価格 本体 476円 + 税
購入方法 日経BP書店で購入することができます。


はじめに

本書は、「情報モラル」の基本と実践について、みなさんが学生生活の中で遭遇する様々な場面を想定し、具体的にまとめたものです。また、情報を正しく取り扱うためのスキルや、情報に対して正しいモラルを身に付けるためのきっかけとなるヒントを集めました。ひととおり読み終わったみなさんの理解度をチェックできるよう、本書の専用ウェブサイト上に「情報モラルテスト」を用意しました。本書を活用することによって、みなさんが情報モラルに興味と関心をもち、学校生活において情報を活用する際のヒントやきっかけにしていただければ幸いです。

目次

  1. 序 章 情報とモラル、マナー、ルール
    コラム「情報モラル」という言葉のルーツと今後
  2. 第1章 モバイルとネット文化
    コラム いつまで「フォン」と呼ぶ?
  3. 第2章 学校生活とメール、ウェブ
    コラム ビジネスメールのマナーを参考に
  4. 第3章 レポート作成とプレゼンテーション
    コラム アイデアを保存しておく工夫
  5. 第4章 ネットワーク社会との付き合い方
    コラム ネットワーク社会の「初心者マーク」を外す
  6. 第5章 コミュニティの活用と新しい文化
    コラム 情報モラルをよりよく理解・活用するために

書籍情報

書籍名
ICTを活用した外国語教育
編著者 吉田晴世・松田憲・上村隆一・野澤和典
著者 CIEC外国語教育研究部会
発行元 東京電機大学出版局
体様 A5判 274頁
発行日 2008.7.10
ISBN 978-4-501-54400-3
価格 本体 3,000円 + 税
購入方法 東京電機大学出版局で購入することができます。


はじめに

本書は、「ICTを活用した外国語教育」を理論と実践の両側面を通じ、その意義と教育的効果について新たな視点で捉えていこうとするものである。急速に変貌する社会情勢のもとで、外国語教育がどのようにICTと関わっていけばよいかを問いかけながら、その理論的背景を解説するとともに種々の実践例を紹介している。これまでは、「いつまでたっても情報技術を有効利用できない」といわれてきた外国語教育であったが、本書を通じて「大いに使える」ものになることを期待したい。ICTを外国語学習において有効利用できるかどうかは、外国語教育の発展を大きく左右するものである。

更新情報はCIEC外国語教育研究部会のサイトをご覧下さい。

目次

[理論編]

  1. 第1章 ICTへの道 (歴史)
  2. 第2章 外国語教育・学習モデル
  3. 第3章 外国語学習デジタルコンテンツ -利点と留意点-

[実践編]

【英語】

  1. 第4章 留学シミュレーション型CALL教材"Campus Life at UBC"
  2. 第5章 2Dアバター・チャット・システムを利用したコミュニケーション活動の活性化
  3. 第6章 外国語教育研究プロジェクト -VOA番組利用の取り組み-
  4. 第7章 Moodleによる教材開発・管理
  5. 第8章 小学校英語活動教材

【ドイツ語】

  1. 第9章 豊かな学びの場としてのLMS -ドイツ語学習における「振り返り」と「気づき」を例に-

【フランス語】

  1. 第10章 フランス語教育とICT

【日本語】

  1. 第11章 日本語教育とICT

【多言語】

  1. 第12章 多言語Web教材「長崎・言葉のちゃんぽん村」
  2. 第13章 Podcastによる多言語音声教材およびテキスト教材の配信

【iPod & Podcast】

  1. 第14章 外国語教育とiPod & Podcasting

書籍情報

書籍名
コンピュータなんてへっちゃら
授業で使えるポイントとトラブル対応
編著者 編著 CIEC / 監修 佐伯 胖
発行元 日本文教出版
体様 B5変形判 216頁
発行日 2004.2.20
ISBN ISBN4-7830-1019-6 C3037
価格 定価 2,100円 (本体2000円+税5%)
購入方法 オンラインでは、日本文教出版・三晃書房ダイレクトネットショップにて定価で購入することができます (「情報科」→「指導用図書」)。

CIEC 研究会・PC カンファレンスでの販売も行ないます (特別価格 1,700円)。


解説

「コンピュータは怖くない!」
授業に使えるポイントとトラブル対応を教えます。

学校現場にコンピュータが導入され、LAN に接続され、授業で活用するように学習指導要領でも位置づけられる中で、授業でのコンピュータの幅広い活用が求められている。本書は、コンピュータ活用の初級者である多くの教員に授業に使えるポイントとトラブル対応をわかりやすく示しており、学校でのコンピュータの利用率を向上させ、教育版ミレニアムプロジェクトが実施される平成17年度までに、多くの教員が授業で活用できる状況を作り出す一助となるだろう。

本書は、高度な説明よりもわかりやすさと見やすさを重視しており、「コンピュータは、こんなに簡単に使えるんだ」ということを実感できるだろう。コンピュータ教室や普通教室でのさまざまな実践事例には、「こんな使い方をすればいいんだ」と思わせるアイディアが豊富に盛り込まれている。また、さまざまなトラブルへの対応を参照することで、「自分ができることはこの範囲だ」ということを自覚することができるだろう。

東京大学名誉教授 / 青山学院大学教授 佐伯 胖

目次

  1. 第1部 コンピュータで授業をしよう

    1. 第1章 授業で使うポイント
    2. 第2章 教室の授業で使う例
    3. 第3章 コンピュータ室で使う例
    4. 第4章 授業で使える小ネタ
  2. 第2部 トラブル対応を知っておこう


書籍情報

書籍名
教育におけるコンピュータ利用の新しい方向
「わかちもたれた知能」と学習者共同体の形成
“Disdtributed Intelligence” and the Learners' Community

1997年 PCカンファレンス シンポジウムの記録 (CIEC・全国大学生活協同組合連合会共催)
編著者 佐伯 胖・湯浅 良雄
発行元 CIEC
体様 A5判 145頁
発行日 1998.7.25
価格 本体 1,200円 (税別)

書影:教育におけるコンピュータ利用の新しい方向

目次

第1部 シンポジウム

司会 佐伯 胖「シンポジウム開催にあたって」

パネリスト1 ロイ・ピー「わかちもたれた知能と世界的なインターネットによる学習環境」

  1. はじめに
  2. 情報技術
  3. わかちもたれた知能
  4. 仮想学習共同体
  5. コービス
  6. タップドイン
  7. 仮想世界テクノロジー

パネリスト2 三宅 なほみ

  1. わかるということはソーシャルなもの
  2. わかる過程を外から見る
  3. 外化を上手に利用して賢くなる
  4. プロセスの外化にコンピュータを使う
  5. 外化から共有へ
  6. ネットワーク社会そのものを作っていく

パネリスト3 佐藤 学「コンピュータが媒介する学びの共同体=刈宿教室『らしさ工房』における出来事」

  1. 教室の風景
  2. 身体の時間
  3. 装置
  4. 身体の往還
  5. 身体と媒体

第2部 座談会

  1. シンポジウムの感想
  2. 日米のアプローチの違い?
  3. 異質なものとの出会い
  4. 思考プロセスの記録
  5. 「知の共同体」と大学教育
  6. コンピュータとネットワークの可能性

はしがき

コンピュータに関する多くの研究団体のなかで、CIEC (Concil for Imprrovement of Education through Computers:コンピュータ利用教育協議会) というのは、コンピュータ利用にかかわる様々な問題に対して確たる思想をもって対処しようとする、数少ない (もしかすると我が国唯一の) 研究団体ではないだろうか。 コンピュータ教育が論じられるときは、我が国ではとかく技術先行型であり、新しい技術をどうみごとに使いこなしているか、どううまく子どもに教えられるか、という話になりがちである。 研究発表といっても、「こんなふうに使ってみました」の報告がほとんどで、それが教育としてどんな新しい概念、新しい考え方を提起しているのか、教育をどう変えようというのか、というような根本問題に対して何らかの提言をしているものはほとんどない、というのが大方の実状ではないだろうか。 CIEC では、当初から、コンピュータ教育についての根本的問題殻から目をそらさないという姿勢が貫かれ、様々な研究会でも、「それでほんとうによい教育になるのか」、「今、教育で必要なのは、そういう実践なのか」などをめぐって白熱した議論が交わされている。

今回のPCカンファレンスは、そういう議論の中から生まれた。 まず何より、「コンピュータ教育に対して明確な思想を!」というのが最大のスローガンであった。 あれもよい、これもよいではない。 こういうことはだめ、こういうことが本来の姿だ、とはっきり言える思想、それを支える理論的、実証的根拠、そういうものを求めたのである。 そして、その中で明確になったのは、旧い「教育工学」が引きずっていた行動主義心理学のルーツを断ち切る、ということであった。 このことは、自然に、行動主義心理学への批判から生まれ、そこから人間の思想や行動に関する新しい知見を開拓している認知科学へと関心が移って行った。 実際、米国やヨーロッパのコンピュータ利用教育は、明らかに多くの認知科学者たちとの連携で開発され、実践されている。 しかも、単にコンピュータ利用技術にエキスパートシステムを利用するというような「技術的な」面だけでなく、人間をどう見るのか、学習するとはどういうことだと考えるのか、理解とはそもそもどういうことなのか、というような「思想」面で、認知科学の知見を積極的に取り入れたコンピュータ利用教育が開発されているのである。 欧米のコンピュータ利用教育の分野で広く受け入れられている認知科学というのは、人工知能やエキスパートシステムに代表されるような「コンピュータの情報処理」を人間の情報処理のモデルと考える情報処理心理学というよりも、人間が道具使用に焦点を当てるヒューマン・インターフェイス研究や、道具や人工物を媒介として人々が共同で作業することに焦点を当てる CSCW (コンピュータ支援協調作業) の研究である。

特に最近は、共同作業を営む共同体への参加過程に焦点をあてた学習論として注目されている正統的周辺参加論 (Legitimate Peripheral Particcipation:LPP) は、多くの人々に影響を与えており、コンピュータをできるかぎり共同学習の道具に使用しているという方向がかなり明確に示されている。 そういうわけで、97年度のPCカンファレンスでは、是非そのような立場を明確に打ち出してくれる人に講演をお願いしようということで、ロイ・ピー教授が選ばれた。 実際、欧米のコンピュータ教育利用教育の実践研究を見ると、その理想的バックグラウンドとなると、必ずといってよいほど、ピー教授の“Distributed Intelligence”(わかちもたれた知能) の概念が言及されている。 ピー教授こそが、新しい認知科学の知見をふまえたコンピュータ教育理論の中心人物であることは明らかであった。 ピー教授の議論を展開し、また、ピー教授と対等に議論が出来る日本側の講師としては、我が国の認知科学者の中で一貫して道具使用の認知科学を中心的に研究してきておられている中京大学教授の三宅なほみさん、また、多くの実践研究の観察と指導を経験しつつ、常に教育の根本的問題を掘り起こして人々を目覚めさせている教育学者でもある、東京大学教授の佐藤学さんにお願いした。 コンピュータ教育を論じるとき、こういう「道具使用の認知科学」の知見と、真に教育的な目で「教育実践」を見るまなざしの両方を、きちんと据えるという立場を明確に打ち出したかったからである。

カンファレンスは、筆者の目から見ると「大成功」だった。 かなり「踏み込んだ」議論が出たし、きわめて明確に「今後、進むべき方向」が見えてきた。 また、聴衆の反応も、結構良かったように思えた。 しかし、その後、いろいろな方々から、「話が難しすぎた」とか、「認知科学の知識を前提にしすぎる」とかのご批判が出された。 また、英語を中心とした発表と議論で、通訳がついていたものの、よく聞き取れなかったという不満も出された。 そいういう訳で、この度、あのときの発表や討論が日本語で出版物として刊行されるのは喜ばしい限りである。 カンファレンスに来られた方々には「あの興奮がよみがえる」であろうし、参加されなかった方々には、「これこそが、コンピュータ教育についての、もっとも掘り下げた議論と、大胆な新しい方向が示されたのだ」と、驚きと感嘆の声をあげられるに違いない。

佐伯 胖