会誌 Vol.43 の目次と抄録を公開しました
会誌「コンピュータ&エデュケーション」Vol.43の目次と抄録を公開しました。会誌一覧のページからごらんください。
2008年度のPCカンファレンスは、2008年8月6日 (水) 〜 8日 (金) の日程で、慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスにて開催されます。 テーマは「創発する学び」です。 詳しく...
開催趣旨 CIEC 大学生協職員部会・小中高部会・北大生協 PCMasters は、07年度PCカンファレンスにおいて「教える側と学ぶ側の壁」をテーマにシンポジウムを開催しました...
開催趣旨 数年前より、「理数離れ」という言葉が使われるようになった。国際的な学力調査においても数学などに関する思考力や表現力の低下が問題となっており、2011年よ...
開催趣旨 今回のワークショップでは、昨年度の 62 回研究会 (合宿研修) に引き続き、団体会員の Adobe 社との協同企画を実施します。午前の部は Adobe Creative Suite 3...
開催趣旨 本年6月、Apple は全く新しいタイプの携帯端末 iPhone を米国内において販売開始しました。また、同9月には iPod touch を全世界で発売、たちまちその機能とデ...
開催趣旨 ITS (高度道路交通システム) は、情報通信技術を活用することにより、「ひと」と「クルマ」、「道路」とを互いにつなげ、安全で快適かつ円滑な交通を実現する...
開催趣旨 CIEC第66回研究会において、実践研究における定量的評価の手法に関するワークショップを開催しました。 先回に引き続き、教育現場における学校評価や授業評価...
開催趣旨 今回の研究会は、午前と午後の二部形式で行います。 まず、午前のセッションでは、メーカーの協力により、最新ソフトウエア (Adobe Acrobat 8)の教育利用に関...
概要 タイトル 教育とコンピュータの次の関係を探索する 日時 2007年3月30日(金) 13:00 - 会場 秋葉原クロスフィールド ダイビル2Fコンベンションホール 主催 CIEC (コ...
2007年度のPCカンファレンスは、2007年8月2日 (木) 〜 4日 (土) の日程で、北海道大学にて開催されます。 テーマは「壁を越えるICT教育 ─目が輝く新しい学びへ─」です。...
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Special第15回は、「『インタラクティブ・ティーチング リアルセッション第2回 ルーブリックを極める』参加報告記」をお送りします。ぜひご覧ください。
MOOC版「インタラクティブ・ティーチング」は今まで2万人以上が履修している人気コンテンツである。元は東京大学総合教育研究センターで、フューチャーファカルティ・ディベロップメントのカリキュラムの一環として開発されたが、3年前から一般に公開され、誰もがインストラクションの基本を学修できるコンテンツとして活用できるようになっている。
東京大学ファカルティ・ディベロップメント | 東大FD | TODAI FD.COM | 東京大学
東京大学では、MOOC(大規模公開オンライン講座)において、インタラクティブ・ティーチングを無償で公開しています。
第15回Specialでは、2017年8月20日(日)に東京大学本郷キャンパスにて開催された、インタラクティブ・ティーチングのリアルセッション第2回「ルーブリックを極める」の参加報告記を掲載する。1回目のリアルセッションはオンラインコンテンツの全体を網羅する形で開催されたが、2回目の今回は「評価・ルーブリック」のテーマに限定した1日のセッションとして開催されたものである。
(文責: 広報・ウェブ委員会 古賀暁彦)
セミナー名:
インタラクティブ・ティーチング リアルセッション
第2回「ルーブリックを極める」
開催日:
2017年8月20日(日)
開催場所:
東京大学 本郷キャンパス
主催:
日本教育研究イノベーション
東京大学総合教育研究センター
参加者:
大学、高校の教員を中心に約80人参加
(ちなみに今回の参加者は1回目のリアルセッションのリピーターが6割ぐらいを占めていたそうだ)
この会合はいわゆる反転学習の形態を取っており、リアルセッションに参加する前に、MOOC「インタラクティブ・ティーチング」の該当箇所の視聴、同コンテンツの書籍『インタラクティブ・ティーチング』(河合出版)の該当箇所の熟読、自らが今まで作成したルーブリックの提出等、いくつかの課題がある。また、それら活動の情報は本セッションの参加者のみがアクセスできるCybozuLive上で情報共有がなされた。
本リアルセッションの目的:
学習者の学びが深まるようなルーブリックを作成・活用することができる。
本リアルセッションの手法:
反転学習による実践を重視した内容となっている。ルーブリックの活用経験等によって午後から下記の3つのグループに分けてセッションを進行した。
グループA ルーブリックを作って使っている人
グループB 堀上さん 作成したことがあるが使ったことがない人
グループC 高等学校等の先生のグループ
事前の反転学習による知識学習の復習として、以下の点について簡単な講義が実施された。
評価の意義と注意点
・形成的評価と総括的評価の違い
・適切な評価なのかを判断する観点「信頼性」「妥当性」「効率性」
ルーブリックの意義と注意点
・ルーブリックの基本構成 課題、評価観点、評価尺度、評価基準
①欠点のあるルーブリックAを改善する演習
今回示されたルーブリックは150~300字のレポート課題を評価するためのもの。まずは3分ぐらい個人で改善点および改善案を考え、つづいて3人グループで意見を交換する。つぎに提出された4つの課題を改善したルーブリックに基づいて採点し、さらなる改善点がないかを3人で検討した。最後にこのワークでの学びをまとめ、教室全体で共有した。
②改善後のルーブリックBと改善前のルーブリックAの比較
まずは3分ぐらい個人でルーブリックBの良い点を指摘し、次に3人グループで意見を交換した。
③このセッションを通じて学んだことのまとめ
個人および3人でまとめる。ちなみに私の学んだことは以下の4点であった。
・ルーブリックを作成する過程で、課題そのものもブラッシュアップされる
・評価基準は1枠に1つ、短い言葉で簡潔に記述する
・評価基準は「やや」「かなり」等の曖昧な表現の代わりに定量的な基準を入れるとベター
・何度も修正してよりよいルーブリックを目指す
各自が授業で使っているルーブリックをA3の紙の中央に張る。まず各自ルーブリックの修正を行い、その後で自分で修正できない問題点を青色の付箋に記述し、ルーブリックの周りに貼る。その青色付箋に対して、グループのメンバーが解決策を赤色の付箋に記述し貼るというワークである。グループ内でのワークが終了したら、他のグループのワークシートを閲覧した(ギャラリーウォーク)。
今までのワークを参考に、少し抽象度を上げたQuestionを考え、青色付箋に記述。それに対しグループでAnswerを考え赤色付箋に記述し貼る。Q&A集が完成したらギャラリーウォークを実施し、他のチームのQ&Aを閲覧。この時、グループに一人残し、交代で説明係を担当させる。
最後に本日のふり返りを実施し、明日に繋げることを個人→3人グループで考える。このセッションは、A~Cのグループのメンバーが1人ずつ入ることにより、より広い視点から自己のルーブリック活用が検討できる場となっている。
一言でいうと非常に画期的な内容であった。ICTを活用した教育という面においては、MOOCの動画視聴という一方的な知識の伝達だけでなく、Cybozu Liveを活用することで、参加者の事前の問題意識や、ルーブリックの共有を実施していた。参加者の多くが自発的にこの会合に参加していることもあり、事前学習の段階からみな前向きに発言や資料をCybozuに投稿している点が印象的であった。
今回参加したリアルセッションも、アクティブラーニングの手法(Think Pair Shareやギャラリーウォーク)を活用することで、「MOOCインタラクティブ・ティーチングで学んだらこのような感じでセミナーを設計できる」というお手本のような進行になっていた。1日の進行も、①知識の確認、②知識の理解促進、③実際場面への知識の活用という順番で構成されており、分かりやすい授業デザインとなっていた。
そうした主催者側の配慮や努力もさることながら、一番の成功の要因は参加者の意識の高さにあると私は考える。普段CIECをはじめ大学教育系の学会にいくつか参加しているのだが、それらの場でお会いする先生方とは属性が異なる先生方が多数参加していた。学会の場以外で、他大学や高校の先生と教育について語り合う経験があまりなかったため、非常に新鮮な経験であった。
さて、今回のテーマ「ルーブリックを極める」の一番の収穫であるが、様々な参加者が作成・活用している多様な形態のルーブリックを拝見できたことであった。それらはCybozuで共有されているので、今後じっくり拝見し、自らのルーブリックを改善する際に役立てていきたいと思う。なお、今後もこのリアルセッションを年2回の頻度で開催していく予定とのことなので、今後も半期ごとの教育実践の振り返りの場として活用していければと考えている。
最後にこの素晴らしい企画を主催していただいた(財)日本教育研究イノベーションセンターならびに東京大学総合教育研究センターに感謝の意を表したい。
日経BP社「ITpro Report」において、PCカンファレンス北海道2017のレポート記事が紹介されました。
日経BP社「教育とICT Online」において、2017九州PCカンファレンス in 北九州のレポート記事が紹介されました。
詳細は、こちらをご覧ください。