開催趣旨

CIEC小中高部会ではこれまでコンピュータを活用した実践研究や授業法に関する研究会を実施してきました。授業法に関しては, 2008年6月に京都女子高等学校を会場に実施した第75回研究会「なぜ協調自律学習は必要か」を実施し,ワークショップという形態で実際の授業を参加者に体験していただきいただきました。

今回は生徒・学生同士の対話,生徒・学生と教員との対話,教員同士の対話を円滑に行い,生徒の可能性を信じ,引き出すことのできる方法の一つである「教育コーチング」という技術についての講義とワークショップを研究会として開催することで,教員のコミュニケーション能力やファシリテーション能力を如何にして高めることができるのかを体験していただこうと考えております。

この研究会の赤塚丈彦先生は,米国CTI公認コーアクティヴ・コーチ (CPCC) であり,文科省の委託研究事業として独自にプロジェクトチームを組み実施した「ナラティヴ・コーチング・プロジェクト (NCP)」では教員のコミュニケーション研修についての実践,「TALK (Teacher's Active Listening for the Knowing)」というプログラムでは生徒の可能性を引き出すコーチングの技術を学校を含め様々な場所で広めている「教育コーチング」に関しては経験豊富な方です。

「コーチングは『対話のOS』であり,それを活用する先生方によって様々な実践に応用することができる技術である」と赤塚先生も言っています。「教育コーチング」に関心がある方々の参加をお待ちしております。

プログラム

12:30 - 13:00
[ 受付 ]
13:00 - 16:30
[ 教育コーチング講義・ワークショップ ]

講師 赤塚 丈彦 氏

16:30 - 17:00
[ 意見交換 ]

参加費

CIEC 会員は無料 (当日会場での入会申し込みにも適用されます)、その他の方は500円 となっています (どなたでもご参加いただけます)。


概要

テーマ 日本の大学におけるeラーニングの現状とUPO-NETの展開
日時 2009年6月20日(土) 13:00 - 17:00
会場 北九州学術研究都市産学連携センター 2階 中会議室1 (北九州市若松区ひびきの2番1号)

開催趣旨

近年、ICT技術の発展とインターネット環境の飛躍的な向上とともに、大学レベルのeラーニング導入は全国各地で試みられていますが、各大学・学部・学科の実情に合った教材コンテンツがまだ数少なく、利用学生数も伸び悩んでいるのが現状です。今回の研究会では、オンライン学習の利点・問題点とコンテンツ共同利用の必要性についての問題提起、教材制作の現場からの事例報告を開発者側と教育者側それぞれの立場から行っていただき、あわせて講師と参加者の自由な意見交換の場を持ちます。また、講演の内容に連動したプログラムとして、Moodle を利用し、eラーニング教材の大学向けネット配信をめざす研究開発プロジェクトの成果物を用いた体験学習を行います。

プログラム

13:00 - 13:10
[ 開会の辞 ] 司会:立田 ルミ (獨協大学、CIEC 研究委員会委員長)
13:10 - 14:00
[ 講演1 ]

大学のeラーニング活用の実情とUPO-NETの活動介
平野 秋一郎 氏 (放送大学 ICT 活用・遠隔教育センター)

14:10 - 15:00
[ 講演2 ]

リメディアル教育用UPO-NETコンテンツの開発について
穂屋下 茂 氏 (佐賀大学高等教育開発センター)

15:00 - 15:20
[ 休憩 ] (学術情報センター講義室1へ会場移動)
15:20 - 16:00
[ 報告 ]

Moodle上の英語リメディアル教材 - eラーニングの教育的効果
長 加奈子 氏 (北九州市立大学基盤教育センター)

16:00 - 16:30
[ チュートリアル ]

UPO-NETのシステムと教材果
杉山 秀則 氏 (放送大学ICT活用・遠隔教育センター)

16:30 - 17:00

UPO-NET教材コンテンツ (英語・数学・理科と情報倫理など) 体験学習

17:00 -
[ 閉会の辞 ]

講演要旨

[ 講演1 ] 大学のeラーニング活用の実情とUPO-NETの活動

UPO-NETでは、その要因はeラーニング教材 (コンテンツ) の不足にあると考えました。これまでeラーニングはシステムや機能が重視され、教育面の配慮が十分ではありませんでした。そのため、ICTの知識、経験が少ない先生方が教材を自作するのは容易ではありません。大学の情報システムの制約でインターネットでの教材利用ができないというケースもありました。市販の教材も価格が高い、学生のレベルに合わないなどの理由で十分活用できないケースも少なくありません。eラーニングを効果的に活用するには、授業設計、学習指導など対面授業とは違う工夫が必要ですが、その理解も進んでいません。

UPO-NETでは、大学が少ない負担でeラーニング教材 (コンテンツ) を利用できる環境をつくり、先生方がeラーニングに慣れ、授業などで活用することが肝要と考え、需要の多い「リメディアル教育」「初年次教育」「基礎教育」「キャリア教育」などの教材の開発、提供を進めています。すでに215大学、300人の教職員が登録しています。

eラーニングを上手に使っている大学では、「学力の底上げ」「入学前教育」「社会人学生の獲得」などeラーニングの目的や学習支援の方法などを明確にしています。eラーニングも教育です。システムやコンテンツがあればできるのではなく、先生方の工夫が必要です。そのため、UPO-NETでは利用大学と共同で、eラーニングの効果的な授業方法、学習方法、また学習支援やコミュニケーションの方法を研究していきます。

[ 講演2 ] リメディアル教育用UPO-NETコンテンツの開発について

近年,入学生の数学や理科等の基礎学力が低く,大学での専門的な学問の理解が困難な学生が増えてきています。その対応策として,リメディアル教育が注目されていますが,それを対面一斉授業で実施する場合,教員の負担や教室の確保等が問題になります。そこで,リメディアル教育をeラーニング化して,それらの制限をなくし,いつでも・どこでも・何度でも学べる環境の提供が可能となれば,より多くの学生に対してリメディアル教育を行うことができ,学習効果の向上と大学全体としての基礎学力のアップにも繋がります。本学では、これまでeラーニングを着実に実践し,その中でeラーニングは教育改革のツールになることを実証してきました。この実証において,eラーニングによるリメディアル教育の飛躍的な進展を図るためには,教材の共有化が特に重要であることが明らかになってきました。本講演では,UPO-NETのeラーニング実施環境と共有教材の開発について報告します。

参加費

CIEC 会員であるか否かによらず 500円 (資料代) となっています (どなたでもご参加いただけます)。


* プログラムにチュートリアルが追加され、終了時刻が変更になりました。(2009.3.9)

開催趣旨

ブログは「とにかくより多くの人とつながること」を目的としており、インターネットの草の根的な広がりを最もうまく利用した仕組みです。今や、5人以上にメールを出すのであれば、ブログに書いた方が効率よい場合も多いと考えられています。ブログは誰にでも開かれたツールで、しっかりとした意見や考え方を持っていれば賛同者が増え、世論を形成することもできるものです。ユーザ一人ひとりがフラットで双方向性を持つというインターネットの真の力を引き出したものの一つがブログであり、外国語教育・学習などにも大きく貢献していくと思われます。ブログを活用した外国語教育・学習の実践報告を通して、評価法を含む、より効果的な利用法を考えることを主目的とする研究会を以下の要領で開催致します。

プログラム

13:20 - 13:30
[ 開会挨拶 ] 三枝 裕美 (長崎外国語大学) 司会:野澤 和典 (立命館大学)
13:30 - 14:10
[ チュートリアル ]

Movable Type 4 の製品紹介および新聞ブログツールの紹介
柳下 剛利 氏 (シックス・アパート株式会社)

14:15 - 14:45
[ 研究発表 ]

Podcast 英語教材配信用ブログサーバの活用事例
上村 隆一 氏 (北九州市立大学)

14:45 - 15:00
[ 休憩 ]
15:00 - 15:45
[ 研究発表 ]

Fluency 獲得を目指した教室外ライティング活動におけるブログの利用
浦野 研 氏 (北海学園大学)

15:50 - 16:35
[ 研究発表 ]

ウェブログを活用した日本語教育実践
永江 貴子 氏 (文化外国語専門学校)

16:40 - 17:10
[ 自由討論 ] (発表者全員と参加者との意見交換) 司会:吉田 晴世 (大阪教育大学)
17:10 - 17:20
[ 閉会挨拶 ] 松田 憲 (立命館大学)

参加費

CIEC 会員は無料 (当日会場での入会申し込みにも適用されます)、その他の方は500円 となっています (どなたでもご参加いただけます)。


開催趣旨

テレビやビデオゲームなど、従前にも初等中等教育への影響が懸念された製品やサービスは存在しました。それらと携帯電話との決定的な違いは、身に付け、もっぱら家庭外とのコミュニケーションに利用し、一目で何をしているのか判らず、しかしその一方では防犯を目的として父母がある程度積極的にこどもに持たせるケースも多いところにあるでしょう。善用も悪用も使い手次第であるのは全ての技術に共通したことではありますが、こどもにその手ほどきをするのが教育的配慮であることには間違いありません。「持込禁止」もアプローチの一つですが、学校では禁止されているが持って行っている中学生が45%に上るという民間の調査結果もあり、単に禁止するだけでは実効性に疑問があります。また、有害サイトへのアクセスを未然に防ぐ「フィルタリング機能」も充実してきましたが、こどものケータイ依存に拍車をかけているのはむしろメール機能であり、フィルタリングを解除しなければ安心、と単純に考えるわけにもいきません。

安全・安心は社会全体の問題ですので簡潔な解決策はありませんが、携帯電話がこどもにも広く普及している今、我々は少なくともその現実に真正面から向き合う必要があります。本研究会は、PCカンファレンス北海道2008シンポジウム「児童・生徒の生活に入り込む携帯への対応~求められる学校・家庭・社会の取組み~」の続きとして、携帯電話にまつわる諸問題に対し、より具体的な対応を会場全員で立場を超えて議論していきたいと考えています。多数のご参加をお待ちしています。

プログラム

12:30 - 13:00
[ 受付開始 ]
13:00 - 13:05
[ 開会挨拶 ]
13:05 - 14:05
[ 講演 ]

子どもたちのケータイ問題の解決には
桑崎 剛 氏 (熊本県阿蘇郡南小国中学校 教頭)

14:05 - 14:15
[ 休憩 ]
14:15 - 16:00
[ パネルディスカッション ]

こどもとケータイにまつわる諸問題への対応を建設的に議論する
桑崎 剛 氏 (熊本県阿蘇郡南小国中学校)
高瀬 敏樹 氏 (北海道札幌旭丘高等学校)
荒島 晋 氏 (札幌市立向陵中学校)

コーディネータ:立田ルミ (獨協大学)

参加費

CIEC 会員は無料 (当日会場での入会申し込みにも適用されます)、その他の方は500円 となっています (どなたでもご参加いただけます)。


2009年度のPCカンファレンスは、2009年8月9日 (日) 〜 11日 (火) の日程で、愛媛大学 城北キャンパスにて開催されます。

テーマは「変わる社会 変わる学び 変わるコンピュータ ─産官学民際連携ネットワークの探求─」です。

詳しくは、2009 PCカンファレンス 特設サイト をごらんください。